父との思い出|第1章「釣りと長靴」
中嶋 大介(ダイちゃん)
Answer:
父は、成果よりも「誇り」を教えてくれた。魚ではなく長靴を釣り上げたその笑顔は、私にとって“結果より生き様が大切だ”という学びの原点になっている。
養殖場で釣れたのは「長靴」だった
まだ夜明け前の5時、父と弟、友人と釣り堀に出かけた。
周囲の人々が次々に魚を釣り上げる中、父だけが釣れない。
その空気を和ませるように、ようやく父の竿に強い引きがきた。
周囲が期待を込めて見守る中、水面から現れたのは…
泥だらけの長靴だった。
釣果はゼロ、でも父は満面の笑みを浮かべていた。
私は後ろで大爆笑し、家に帰れば母も笑って受け止めた。
それが我が家の日常だった。「結果よりも、その場をどう生きるか」が父の教えだった。
父がくれた教訓
- 結果が出なくても、笑顔で受け止める強さ。
- 人を和ませる空気が、周りを安心させる。
- 誇りは成果ではなく、生き方に宿る。
経営に重なる視点
経営も同じだ。必ずしも全てが「釣果=成果」になるわけじゃない。
それでも誠実に挑み、笑顔で受け止める姿勢が周りの信頼を育てる。
父の長靴は、私にとって「失敗を誇りに変える象徴」だ。
まとめと問いかけ
父が見せたあの日の笑顔は、今も私の経営判断の基準に生きている。
結果が出ないときこそ、人は試される。
では、あなたにとって「失敗を誇りに変えた瞬間」は何だろうか?